黒+白=黒

 

    注意*

この話はR2捏造話です!!
一応スザルルですが、ルルーシュ総受なので
スザルル←皇帝&V.V
な感じになる予定です!
スザク&ルルーシュに対しては余り優しくは無いと考えてください。
以上を踏まえた上でお読み下さい。
無理な人は今此処でUターンして下さいね!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
僕達は友達だった

そして恋人同士でもあった

そんな君を売って手に入れた地位

そこで僕はただがむしゃらに前に進もうとしていた

もう後戻りなんて出来ないと知っていたから

なのに

『スザク』

嗚呼どうしてだろう

どうしても君の笑顔が

頭から消えてくれないんだ

ルルーシュ


********


「お疲れスザク!!」

任務を終え戻るとジノが明るく出迎えてくれた。
いつもなら、どんなに疲れていても笑顔で『ただいま』と言えるのに
今日のスザクは違った。
ジノが組んできた肩を素っ気なく振りほどくと

「ちょっとごめん疲れてるから…」

それだけ言って自室のある方へと歩いていってしまった。
ジノはそんなスザクの後ろ姿を見送りながら首を傾げる。

「何だ?アイツ風邪でもひいたのか??」
「今回の任務…」
「うわぁっちょっとιいたのかアーニャさんι」

突然背後からボソリと声が聞こえ、慌てて振り返るとそこにはアーニャがいた。

「アーニャ今回スザクと一緒だったのか?」
「この任務終わると…スザクいつもあんな感じ…」
「普通にスルーするのねι」
「黒の騎士団…残党狩り」

質問を流され軽く凹むジノだが騎士団名前を聞き顔をあげる

「あぁ…だからかι全く仕方ないとは言え、元は同族だからなι」
「無駄な努力…」
「はぁι本当にそうだな、イレブンの王様はもう死んだって言うのに…」

ゼロが処刑された後の騎士団は一時の勢いが嘘だったように、次々と拠点が見付かり排除されていった。
ラウンズが出向くまでも無いほどの戦力差
しかしゼロの片腕だったとされるナイトメアの目撃情報があがった時だけは話は別だ

「んで?どうだったの今回は幻の紅いナイトメアは出たのか?」
「また無駄足…」

アーニャは携帯を操作しなが返事を返してくる

「つまらない…」

と呟きながら、今日の任務結果でもブログに書き込んでいるのだろう

スザクは騎士団関係の任務後はいつもああだし、アーニャは構ってくれないし

本当に私の方が

「つまらない!!」

と叫ぶも、それもまたアーニャに無視されてしまった

もういない人間に馬鹿みたいにすがって
死んだ人間は何もしちゃくれない
残された人間はただ明日の事だけを考えて生きればいいのに
未だにイレブンはゼロ・ゼロだ

過去に縛られ今日明日を生きようとしない
そんな人間は嫌いだ
 
 
********
 
 
「クソッ!」

Σ
バンっっ!!

スザクは部屋に入るなり、壁に拳を打ち付ける。
響いた音の割には痛みは無く
それがまた余計自分を苛立たせた。

黒の騎士団残党の殲滅

この任務の後は決まってスザクは気分が悪くなる
だが本国に着く頃には落ち着きモノに当たるなんて事は今まで絶対無かった。
しかし、今回は一向に治まる気配すら見せない
それは明らかに今回の任務中、敵の一人と交わした言葉に原因があろうと言う事も知っていた。

思い出すだけで更に気分が悪くなる


********


『降伏してください!!武器を捨てた者を自分は撃ちません!!』

それはいつもの事、いつもの様に同じ言葉を口にしただけだった
普段から多少言葉は返ってくる事はあった
降伏する者もいれば、しない者もいる
しない者に対しては、迷うこと無く銃口を向けてきた
しかし今日は

『降伏してください!』
『黙れ裏切り者がっ!』

これだけでは終わらなかった

『武器を捨てろだと?ふざけるな!!何の為に、何の為に皆命を懸けて戦っている!?武器を捨てたら、それは死ぬも同然!死が命のみにあると思ってるのか!』
『っ!』
『皆守りたいものの為に戦ってるんだっ!』

偶々銃口を向けた機体

そのパイロットが言った言葉
そんな事考えた事も無かった。

『ゼロが…ゼロはそんなヤツラ全員の命を守りたいものを全部背負ってっ!!』

身体が動かなかった、顔も知らない今会ったばかりの人間の言葉がスザクの胸に突き刺さった。
敵のナイトメアが動かなくなったランスロットに一斉に銃口を向ける。

『スザク!』
『っ!!』

名前を呼ばれハッとする
気が付くと既に戦場にはモルドレッドとランスロットしか残っていなかった。

『ごっごめんアーニャ!』
『別に……一人で全部はズルかった…』

表情は変わっていないんだろうけど、少し拗ねた様に言い去っていくモルドレッドの背中を見ながら

『全部…一人で?俺が?』


**********


あれも彼のかけたギアスの仕業なのだろうか

自分を騙していたくせに
ユフィを殺したくせに

『皆守りたいものの為に戦ってるんだっ!』
『ゼロが…ゼロはそんなヤツラ全員の命を守りたいものを全部背負ってっ!!』

あの男の言葉が何度も頭の中をまわる

ルルーシュが守りたかったモノ、護ってきた人はもうナナリーだけじゃ無かったのかもしれない
その人達から彼を奪い
その人達の命を奪い
僕のやっている事は本当に正しいのだろうか

頭が痛い

考えても考えても答えが出ない

ユフィならわかっただろうか?
いや彼女でも答えは出ない
答えを出せるのも知るのも

「教えてよルルーシュ…」

彼一人なのだから
 
皇帝にルルーシュを引き渡したのは紛れも無くスザク自身
だが、その後彼がどうなって今どうしているのかは知らされていない
しかし、生きていうことは確かだ
何故なら表向きゼロを処刑したのは、スザクと言う事になっていたから
自分は処刑など行っていない
昔みたいに自由はきかなくとも生きている筈だ
今ならしっかりと冷静に彼と話せそうな気がする

だから、もう一度会って話がしたい

彼の口から真実が聞きたい

何故僕に嘘をついたのか

ユフィを殺したのか

そして恋愛対象とまでは無理かもしれないけど
また昔の様に話が出来たら


*******



「今何と申した?枢木よ」

前回の任務の日の夜、スザクは皇帝へ謁見を申し込んだ
そして、数日たった今日漸く謁見が許可されたのだ
話が話しだったが為に人払いをして

今スザクは玉座に座る皇帝の前で膝をついていた。
あの日ルルーシュを売った時のように

「は!おそれ多くも自分をルルーシュ殿下に御合わせ願えませぬでしょうか?」
「ルルーシュに?」

頭を下げ顔が見えない状態でも、目の前の相手が眉を顰めるのがわかった。

「はい」
「枢木よ、何故今更」
「自分には確かめなければならない事があるからです!」
「…」
「一度で構いまっ」

ギイィィィィィィィ
 
スザクが顔を上げ言葉を発した時だった
扉が開く様な音に言葉を遮られる
スザクの後ろに在る扉は、人払いをした為に皇帝か自分が許可を出さない限り誰かが入って来るという事はないだろう
不信に思い振り向くと案の定入り口の扉は閉まっている。
ならば何処からそう思った時だ

「あれ?枢木スザク?」
 
 
聞き覚えのある声

スザクは声が聞こえた方へと顔を向ける
すると皇帝の背後
玉座の後ろから人影が現れた

「V.V様」
「やぁ」

前回あった時と変わらぬ姿皇帝陛下に話しは聞いていたが本当に歳をとっていないんだなと無意識に考えてしまう
V.V
がゆっくりと皇帝の方へと近づいてくる
そしてV.Vの姿が見えるともう一人彼に押され車椅子に乗った人物が姿を現す。

黒を基準としたドレスに身を包み
肌は白く漆黒の髪は長く伸び
俯いていて顔は確認できないが
何処からどうみても少女だと認識できる。

スザクが暫く二人の方を見ていると

「兄さん…どうしたのですかな?」

皇帝はスザクの方を見たまま彼の方を見ずに口を開く

「あぁ、これからルルーシュを嚮団の方に連れていこうと思ってね。検査とかも色々あるし…」
「ルルーシュ…」

気が付いたら耳に入った言葉をそのまま口に出していた
先程まて皇帝の方を見ていたV.Vもスザクの方へと顔を向ける

「うん、そうだよ枢木スザク」

そしてニッコリと笑うと車椅子の少女に向かって

「ねぇ?ルルーシュ」
「っ!!」

スザクは耳を疑った
何処からどうみても少女にしか見えない車椅子の少女
今それをV.Vはルルーシュと呼んだ

そんなのあり得ない彼女がルルーシュだなんて

しかし名前を呼ばれた人物は俯いたままだった顔をゆっくりあげると

「はい」

静かに頷いた
V.Vが言った通り本当にルルーシュだった。

見間違える筈がない
かつて愛した人の顔を

V.Vは驚愕し固まる彼に気づいてか

「どう?似合うでしょ?」

無邪気に微笑んだ
光を失ったように濁ったアメジストそんな彼の瞳を僕はしらない
V.V
に言われたまま頷く彼はまるで意思の無い人形

「なっどういうことですか!?これじゃまるでっ」

こんな彼を見ていたくなくて思わずスザクは声を荒らげてしまっていた。
しかし、皇帝は眉を動かすことなく

「お前にはもう関係ないだろ?コレはもう儂等のモノだどう扱おうが儂等の勝手だ」
「しかしっこれでは!」

余りにも酷すぎる
そうスザクが食いさがろうとした時

「僕等は君から彼を買ったんだ」
「っ!」
「ルルーシュを売って君はナイト・オブ・ラウンズの地位を手に入れた。それなのにまた彼を欲するのは欲張りじゃないの?」
「そっそれは…」

反論する言葉が見つからない

自分がどうしたいのかもわからない

後悔しないと彼を売ったのは事実だ
だが自分は此処にいる
彼に会わせて欲しいと

彼の為でユフィは死んだならばルルーシュは誰の為で

「君が悪いんだよ」
「!!」
「君が早くC.Cを捕まえて来ないから彼に代わりになってもらったんだ」
「お、俺の…」

頭の中がグチャグチャでやっと言葉を返す

「うん、君の為…君の為でルルーシュ死ねなくなっちゃった♪」

外見と同じく子供の様に笑うV.V
その横でまた人形の様に頷くルルーシュ
スザクが何も言えないでいると
「君は良いよね?ゼロに復讐して、ラウンズに入ってこれから人生を全うして寿命が来たら死んじゃうんだ」
「…」
「でもルルーシュは死にたくても死ねないんだ。僕と一緒、本当に辛いんだよ?でもありがとう君のお陰で僕は独りじゃなくなったよ♪」

スザクは嬉しそうに喋る彼を悔しさを堪えて見ているしかなかった。
握りしめた手に爪が食い込み血が流れる。

「兄さん…時間はよろしいのですか?」
「あっ、いけない遅れちゃう」

先程まで黙って見ていた皇帝が声をかけると
V.V
は当初の目的を思い出したようだ
そして、ルルーシュの横で彼の細い腕を掴むと

「じゃバイバイ枢木スザク」

彼の代わりに手を振る
するとルルーシュも

「バ…イバイ…くる…るぎ」

V.V
の言葉を鸚鵡返しする

「じゃ行こうか、ルルーシュ」

V.V
は再び車椅子の後ろに戻ると車椅子を押し歩きだす
横を二人が通過する姿をただ見ているしか出来ない自分が悔しくて悔しくて、本当に消えてしまいたかった。

地位を手にし、日本や仲間達の幸せ、欲しいものがあった

だけど本当に欲しいものは手に入らない

もう二度と戻ってこない

彼をあんな風にして

彼が犯した罪より大きな代償を与えてしまった自分


本当に罰を受けるべきは

誰?
 
 
 
 
 
 
 
********************
 
 
『アトガキ』

また何だか訳のわからない小説でした
スザクファン様またまた彼に厳しくしてしまって…
大変申し訳ありませんでした(土下座)
当初は普通に皇帝ルルを書くつもりでしたが
こんなグダグダ小説になってしまいました
因みにルルは♂のままですただVたんが遊んで着せ替えしただけです
髪は地毛だけどね
こんなヘボサイトですが今後もよろしくお願いします